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コラム
2019.10.12
『口を開けると顎が痛い』『顎がカクカク音がする』などの症状が出た場合は、顎関節症が疑われます。
当院でも年々、症状を訴えられる患者さまが増えてきています。
あごの関節は、入り組んだ形態になっており、そこに筋肉や神経が集中しています。食事や会話など毎日欠かさずに使っている部位でもあります。
この顎の関節周囲に何らかの不調をきたすのが顎関節症です。
主な症状としては
・食べ物を噛んだ時や、口を開けた時の痛みや違和感、ダルさ
・口の開け閉め時のカクカク音
・口の開け閉め、左右への動きがスムーズにいかない
・口が開けない
これらの症状が一つでも当てはまる場合は、顎関節症が疑われます。
顎関節症の原因は色々と考えられていますが、顎の関節や周囲の筋肉などに過度な負担がかかることが大きな原因の一つです。
主な原因としては
・ストレス(自分では気づかないうちに筋肉が緊張しています)
・歯ぎしり
・歯を食いしばる(スポーツや何かに集中している時や緊張している時など)
・ほほ杖、いつも同じ方向も向いて寝る、うつぶせ寝などの癖
・かみ合わせの不調(被せ物や入れ歯が合っていない)
・無理して大きく口を開いた、硬いものを噛んだ
・片方ばかりで噛む癖がある
・睡眠障害、不安障害(うつなど)がある
こうした原因が一つではなく複数の要因がお互いに影響しあって症状として現れると考えられています。
私自身が経験したケースでは、大工さんや吹奏楽部の生徒さんの複数人に顎関節症の症状がでたことがあります。
原因として考えられたのは、顎が本来の動きとは違った動きをして負荷がかかったことが考えられました。
大工さんは、口の中に釘を入れて、前歯で咥えており、顎がいつも前に出ている状態でした。
吹奏楽部の生徒さんはフルートなどの管楽器を、顎を前に出して咥えて吹いていました。
職業や部活によっては仕方がない部分もありますが、こうした習慣によっても症状が出る場合があります。
(これらのケースでは、症状を和らげるストレッチのようなことを行ってもらいました)
顎関節症は顎の周囲の不調だけでなく、全身の他の部位にも影響を及ぼす場合もあります。
気になる症状がある場合は歯科医院や口腔外科を受診することをおすすめします。
次回は、顎関節症の治療方法や、顎関節症を未然に予防する方法をお話します。