■14:00〜19:00▲14:00〜18:00
※訪問診療のため16:00~16:30は外来診療を行っておりません
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コラム
2018.10.23
歯の痛みを感じた場合、一般の方のほとんどの方は虫歯を疑います。
しかし実際には虫歯ではなくても歯の痛みを生じることがあります。
歯が原因となる歯痛を『歯原性歯痛』、歯自体に原因がない歯痛を『非歯原性歯痛』とよんで専門的には区別しますが、
今回は簡単に虫歯以外で歯痛が出る場合を列挙し説明したいと思います。
①歯周病
虫歯と並んで歯痛が出る代表的なものです。歯周病に感染している歯は、歯茎の腫れ、出血、痛みを生じます。また、歯茎、骨が痩せてしまうため、歯がグラグラして、噛む時に痛みが出ます。歯石をとるなどの治療必要です。
②歯が削れている
過度な強さによる歯磨きにより、歯茎とその周囲の歯が削れてしまうことがあります。歯と歯茎の境がえぐれる形から『くさび状欠損』と呼ばれ、神経が近くにあるため、歯ブラシの際に痛みが生じたり、削れ具合によっては、冷たいものや、風がしみます。俗にいう知覚過敏という状態です。削れた部分はレジンと呼ばれるプラスチックで修復し、正しいブラッシングの仕方を指導します。
③歯の外傷
転んだり、スポーツ時の衝突等により歯がダメージを受けます。歯の表面にヒビが入ったり、歯が欠けたりした場合は冷たいものがしみます。
また歯がぐらついたり、歯そのものが割れている場合は、噛んだ際に強い痛みが出ます。
④上顎洞炎
蓄膿症とも呼ばれ、鼻の横の上顎洞と呼ばれる空洞の中に膿が溜まった状態です。ひどい場合は上の奥歯に痛みが生じます。
上顎洞炎には歯が原因となるもの(歯科治療が必要)と、鼻が原因となるもの(耳鼻科受診が必要)に分類されます。
⑤食いしばり、歯ぎしり
日常生活において、力仕事など食いしばることがある方、または寝ている時に歯ぎしりをする方は、歯の表面がすりっ減ってしまうことにより、痛みを生じることがあります。また過度な噛む力がかかることにより、歯がグラついたり、ヒビ割れることにより痛みを生じることもあります。
マウスピースの装着により歯を保護したり、すりっ減った表面を修復する必要があります。
⑥治療した部位の痛み
治療した直後には、冷たいものがしみたり、噛んだ際の違和感がある場合がありますが、少し様子をみても変わらない場合は、噛み合わせの調整などが必要となる場合があります。
⑦その他
全く歯が原因でない歯痛には以下のような場合があります。
・筋肉からくる痛み
咀嚼筋と呼ばれる顎を動かす筋肉が凝り固まると関連痛(痛みの原因から離れたところに生じる痛み)として、奥歯に痛みが生じることがあります。顎関節症とも関係します。
・神経痛
三叉神経と呼ばれる神経の痛みが原因で発作的に激しい歯痛が生じることがあります。また、帯状疱疹による神経痛により関連痛として歯痛が生じることがあります。
・片頭痛や、狭心症、心筋梗塞などの関連痛としての歯痛
・精神疾患、心理社会的原因による歯痛
原因がはっきりしない場合の歯の痛みが生じた場合、まずは歯科医院を受診してください。詳しい検査をし、歯科が原因でないと判断した場合は対応していただける他科・他院をご紹介します。