■14:00〜19:00▲14:00〜18:00
■14:00〜19:00▲14:00〜18:00
コラム
2024.09.28
歯を磨くと出血する。歯科医院に来院される患者さまがよく訴えられる主訴の一つです。
考えれる原因はいくつかあります。
①歯周病(歯肉炎・歯周炎)
②強すぎる・間違ったブラッシングによる傷
③薬の副作用による出血
④妊娠時の歯肉の炎症
この中で最も多いのが歯周病が原因となるものです。歯周病には様々な症状がありますが、初期の歯肉炎から重度の歯周炎(歯槽膿漏)まで見られる主たる症状が、歯肉からの出血です。
よく患者さまとお話していると、『歯ブラシをしたら出血したので怖くてあまり磨いていません』と言われることがありますが、これは大きな間違いです。
過度な力によるブラッシングで歯茎に傷ができて出血するのを除き、通常のブラッシングで歯肉から出血するということは、歯周病によるものがほとんどです。
歯と歯茎の境に、プラークと呼ばれる食べ残しと細菌の塊が、付着・停滞することにより、歯茎に炎症が起こります。炎症が起こっている状態の歯茎は、ほんの少しの刺激(つまりブラッシング)で出血してしまいます。
出血したからといって磨くのをやめると、炎症はより悪化しますし、歯周病も進行してしまします。
健康な歯茎はきれいな薄いピンク色をしていますが、これが真っ赤な歯茎だったり、さらには赤黒い状態であるならば、歯茎には間違いなく炎症が見られます。
歯を磨く際に出血しても、気にせずにしっかりプラークをとること、そして歯茎を優しく刺激してマッサージしてあげることにより、炎症が軽減して、健康な歯茎に戻ることが期待できます。
正しいブラッシングの仕方のポイント
1:歯ブラシの硬さは、ふつうかやわらかめ。毛先は極細タイプがおすすめ。
2:歯ブラシは軽く、鉛筆を持つように、持ちましょう。
3:歯と歯茎の境(歯周ポケットといいます)に歯ブラシの毛先を当てる。45度の角度がベストです。
4:大きく動かさずに小刻みに動かす。
ご自宅でできる予防法はブラッシング一択です。
ただ、歯ブラシでとれない歯石がついている場合には、汚れも付着しやすく歯茎の炎症も続きやすいので、定期的に歯科医院でお口のケアをするのが大切です。
歯科医の先生や、歯科衛生士さんから、正しいブラッシング方法も指導してもらえますし、その人にあった歯ブラシなども選んでもらえます。
歯周病は、知らぬ間に進行してしまう厄介な病気ですが、歯茎からの出血は、それを気づかせてくれる大切なサインです。歯磨きの際に、たまには意識して鏡を見てみるのもいいですね。