各務原鵜沼のエリアの歯科 ムトウ歯科医院

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コラム

子供のころから習慣づけたい口・歯のこと 続

コラム

2019.05.29

前回は乳歯が生え揃う3歳頃までのお話をさせていただきました。今回は乳歯が抜け始める頃からのお話をさせていただきます。

 

5歳~6歳ころになると乳歯から永久歯に生え変わり始めます。ほとんどの場合、下の前歯から生え変わります。下から生えようとする永久歯の力で、乳歯の根が溶けだんだん短くなり、グラグラしてきます。多少グラグラするぐらいではまだ無理に抜く必要はありません。歯医者さんに行って相談して、場合によっては抜歯してもらったほうがいいケースは次のような時です。

・食べ物が当たると痛がる(かなりグラグラな状態だと思われます。)

・乳歯がグラグラしていないのに、乳歯の後ろから永久歯が出てきた(歯並びに影響する恐れ)

・グラグラを気にしていつも触っている(子供の手はいつもキレイとは限りません)

また、抜歯する以外にも以下のようなケースは一度相談してみるのがよいでしょう。

・乳歯が抜けて3カ月以上経っても永久歯が生えてこない

・6歳を過ぎても乳歯がグラグラもしない

・生え変わりの左右差が大きい

このような場合、永久歯が先天的に欠損したり、骨の中で変な方向を向いている、別の乳歯にひっかかっている、などの原因が考えられますので、歯科医院でレントゲン撮影などの検査を受けましょう。

 

この頃は、前歯だけでなく、6歳臼歯(第一大臼歯)と呼ばれる奥歯が生えてくる時期でもあります。

前歯は乳歯があった場所から生え変わりで生えてきますが、6歳臼歯は乳歯の奥歯のさらに奥から、歯茎を破って生えてきます。

そのため、お子さんによっては、食事や歯磨きの際に痛がったり、血が出たりすることがありますが、じきに治まりますので心配はありません。

あまりに痛がり、食事をとらないなどの症状がある場合は、相談するとよいでしょう。

 

生え始めた永久歯は、若いタケノコのようにやわらかく、虫歯にとてもなりやすい状態です。

それに加えて、歯が一部しか出ていないために、汚れがつきやすく歯ブラシもしにくくなっています。歯ブラシも1人でできる年齢になりますが、まだ決して上手に磨ける年齢でもありません。朝晩の仕上げ磨きは必ずやってあげてほしいものです。ヒトの永久歯はサメの歯のように悪くなったら次々と生え変わることはなく、一生使い続けるものであるとお子さんに教えてあげてください。

 

歯ブラシ、歯磨き粉にもこだわりましょう。歯ブラシはなるべくヘッドが小さいもので、奥歯までしっかり届いているか確認しましょう。毛先が開いてしまった歯ブラシもブラッシング効果が激減するので交換しましょう。磨く順番・磨き方も教えてあげるとよいでしょう。

歯磨き粉は、フッ素入りで、なるべく泡立ちが少ないものを選ぶとよいです。口の中がアワアワになり鏡で確認できませんし、磨いた気になってしまい、ゆすぎたいので磨く時間も短くなります。また、お子さんはまだ力加減が分かりにくいので、歯をむやみに傷つけないように研磨剤無配合のものがいいでしょう。

発泡剤と研磨剤が少ないまたは無配合なのは、ジェルタイプの歯磨き粉がおススメです。

フッ素の配合量は6歳未満の子は950ppmまで、6歳以上になると1000ppm以上のものが使用できます。

フレーバー入りの甘いものでも問題ありません。甘味は人工甘味料で、虫歯の原因にはなりません。

歯医者さんでは、歯科医院専売の歯ブラシや歯磨き粉を取り扱っている所もありますし、先生や歯科衛生士さんからそのお子さんに適切なものをアドバイスしてもらえますので、気軽に相談しましょう。

 

乳歯のうちから、歯科医院で定期的にフッ素を塗ってもらっているお子さんはその調子で定期受診を続けましょう。

6歳臼歯には、シーラントという予防処置をしていくことをおススメします。これは、フッ素入りの樹脂で歯の表面の細かい溝や凹凸を埋めるようにコーティングするものです。虫歯になりやすい若い永久歯に汚れが溜まりにくくなりフッ素塗布と併用することにより、虫歯予防に効果的です。

 

永久歯が生えて大人の仲間入りをしたお子さんの歯は、まだお子さん一人では守れません。お子さんに歯の大切さを教えてあげ、仕上げ磨きや、歯科医院の定期受診などを通して、一緒になってお子さんの歯を守り強くしてあげましょう。