各務原鵜沼のエリアの歯科 ムトウ歯科医院

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コラム

訪問診療(往診)って何をするの?

コラム

2018.01.12

今回は当院が行っている訪問診療(往診)についてお話したいと思います。

 

まず、訪問診療と往診、同じ意味としてとらえられている方も多いと思いますが、厳密には違いがあります。

往診とは、患者様から連絡を受けて【その都度】訪れることです。例えば、入れ歯が壊れてしまったので応急処置をしてほしい、銀歯がとれてしまったので何とかしてほしい等です。

 

これに対して訪問診療は【定期的、計画的に】患者様のもとを訪ねることをいいます。入れ歯の調整や新製(新しく作る)をはじめ、歯科医師や歯科衛生士が定期的に訪問し、患者様のお口の管理をさせていただきます。

入れ歯の問題はご本人から『痛い・噛めない』などの申し出もありますが、ご家族の方・介護されている方から見てもわかりやすい部分かと思われます。食事の際に、入れ歯がカタカタと外れたり、うまく噛めずに難儀している等です。入れ歯が合っていないと、食事をうまくとれず体重が減ってしまったり、噛まずに飲み込むことで消化不良をおこすこともあります。しっかりと噛める入れ歯を使い続けることは、体調の維持・改善だけでなく、脳を適度に刺激して、認知症の進行を抑える効果もあります。

 

訪問診療は入れ歯の調整だけではありません。口腔ケアといって、歯科医師または歯科衛生士が定期的にお口の清掃やマッサージ、入れ歯の洗浄などを行います。大きな目的の一つは、『誤嚥性肺炎』の予防です。誤嚥性肺炎とは、食事の際にうまく飲み込めずに、お口の中の細菌が食べ物と一緒に誤って気管(肺のほう)に入ってしまうことにより、炎症を起こして肺炎になってしまうことです。体力の衰えた高齢の方の場合、お口や舌、食道の周りの筋力が低下しているため、うまく飲み込めず、さらに間違って気管に入りそうな時にゲホゲホとむせ返す力も弱っているため、そのまま肺に入ってしまうことがあります。

誤嚥性肺炎の原因は、お口の中の細菌の増加・体の抵抗力の低下・筋力の衰えによる誤嚥によるものが挙げられます。

口腔ケアでは、細菌の増加を防ぐためにお口の中を清掃するのと同時に、お口の中・舌・唇のマッサージも行います。マッサージによる小さな刺激の繰り返しにより、神経がつながり、低下した筋力や感覚を少しずつ回復できる可能性があるのです。お口のリハビリといったところでしょうか。マッサージによる効果はその他にも、唾液の分泌を促し、口の渇きを少なくし飲み込みやすくする・味覚を感じやすくする、認知機能の低下を防ぐ、などがあげられます。

ご家族の方、介護されている方への、ケアのポイントなどを指導することも可能ですので、普段の介護を一歩進んだものにできます。

 

以前は定期的に通院していたが難しくなってしまった方、ご家族・ケアマネージャーさま・施設職員の方で、周りにお口のケアのことでお困りの人がみえる方がいらっしゃいましたら、一度ご相談ください。

 

ご自宅での生活を、お口の中から少しでも快適にできるようにお手伝いさせていただきます。