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コラム

スポーツドリンクでの虫歯に注意しましょう!

コラム

2020.07.21

新型コロナウイルスの影響により、自粛されていた子供たちのスポーツ活動などが、徐々に解禁となってきております。

数カ月間、活動をしていなかったため、体力的にもまだまだ万全といえない中、解禁されたのは、夏真っ盛りのこの時期であり、熱中症には例年以上に気を付けなければいけません。

保護者の方・指導者の方も、その点にはかなり気を付けておられ、積極的に水分を摂取させるなど対策をとっていると思われます。

今日のお話は、その水分摂取に関することです。

 

お子さんのスポーツ活動に持たせる水分は、何を持たせているでしょうか?

指導者に言われるから、塩分をとれるから、特に理由もなく… 等の理由からスポーツドリンク一択になっていませんか?

私自身もスポーツをし、息子もスポーツ少年団で活動しているため、スポーツドリンクを使用することももちろんありますが、今回は歯科医師としての立場でお話をさせていただきます。

スポーツドリンクを常飲すると、歯と歯茎の境界付近が白くなる、初期虫歯という状態になってしまうことが多々あります。

これは、歯の表面のエナメル質と呼ばれる部分からカルシウムが抜けだしている段階で、このままの状態が進めば、完全な虫歯に移行します。

スポーツドリンクはpHが低い酸性の飲料です。さらにドリンクの中には、砂糖が大量に含まれています。

pHの低い飲料はエナメル質を溶かし脆くして(酸蝕症といいます)、さらに虫歯菌が砂糖を餌に繁殖し、虫歯が進行します。

 

白くなってしまった初期虫歯は、しっかりとブラッシングをすることにより、唾液中のカルシウムがエナメル質に吸収されて虫歯を防ぐことができます。(再石灰化といいます)また、歯科医院でフッ素を塗布することにより、再石灰化を促進させることができます。

しかし、初期虫歯が進行し穴が開いてしまった虫歯は治療が必要になります。初期虫歯の段階で、気づくことが大切です。

 

実は、運動時の水分摂取は水かお茶(ミネラルが含まれる麦茶がおすすめです)+少々の塩分(今はタブレットで効果的に補給できます)で充分なのです。

スポーツドリンクを摂取させる場合は、その後に水で口をゆすぐだけでも症状は緩和されますので、保護者の方や、指導者の方には是非知っていていただきたいですし、もちろんお子さんにこのようなことを指導してあげる必要もあります。

スポーツドリンクによる初期虫歯は、クラブ活動が盛んになり、歯科検診がご無沙汰になる、中高生に多く見られます。

小学生のころと比べると、保護者の方もお子さんのお口を見る機会も減っていると思われますのでなかなか気づきにくくいため注意しましょう。

 

身体のため、健康のために、スポーツをして心身ともに強くすることは非常に大切なことですが、そこで一生使う歯をダメにしてしまっては、非常にもったいないことです。正しい知識を持って、熱中症を予防して、スポーツを楽しませてあげましょう!